人間関係リセット症候群とは?心理と特徴は?連絡絶たれたらショック!

今回は「人間関係リセット症候群」というものをテーマに、その場合に人が持ちやすい心理や行動の特徴、また相手との連絡のあり方についてご紹介していきます。

「人間関係リセット症候群」という言葉を皆さんは聞いたことがあるでしょうか?

この言葉は最近になってネットやニュースなどで話題になっている言葉で、とくに「人間関係に行き詰った場合」、また「過去に戻って人間関係(人生)をやり直したい」と強く思ってしまった場合によく使われています。

〝人生をもう一度やり直したい〟こういうフレーズはドラマや映画、漫画などでよく聞かれるセリフだと思いますが、このフレーズ、現実にも至る場面で使われているのです。

ぜひご参考にしてみて下さい。

目次

人間関係リセット症候群とは?

まず「人間関係リセット症候群」というものについて詳しく見ていきましょう。

この「人間関係リセット症候群」というのはいわゆる精神的なストレスによって生まれやすいもので、精神疾患とまでは行かないまでも、それと似たような心境・症状に駆られやすい特徴があります。

主に人間関係に何らかの「不満・落胆・恐怖・ストレス」を覚えた場合に出やすい症状で、とにかく「これまでに作り上げてきた人間関係を一度リセットし(無かったものにし)、もう一度新しく人間関係を作り上げたい」とする心理に見られます。

・連絡先が変ったけど、その新しい自分の連絡先を(それまでの友人・知人に)教えない

・わざと音信不通にする

・特定の付き合いがある人に対しても、意図的に連絡を取らないようにする

・SNSで獲得した友人を一気に削除(解消)する

・頻繁に引っ越しをするようになる

・引っ越し先や転勤先などでも、新しい人間関係を作ろうとしない

・それまでの友人関係を一掃して、新しい友人関係を作ることに躍起になる

・親しい友人をそっちのけにして、あまり知らない人とだけ(わざと)喋るようになる

・それまで周囲に居た人に対して、一気に嫌悪の気持ちが沸き起こる

・両親ともあまり口を利かなくなる

・恋人や伴侶に対しても嫌悪の気持ちが沸き起こり、ほとんど喋らなくなる

 

他にもいろいろな例がありますが、基本的には「それまでに付き合いがあった人と一切連絡を取らなくなる」、「親しかった人を嫌う」などの特徴的な症状が現れます。

また特定の恋人や伴侶、さらには両親とも距離を置きたがる傾向に駆られる場合もあり、この際でも「自分の人間関係をもう一度作り直したい」という気持ちが強く働きます。

どうして「人間関係リセット症候群」になるの?

さて、次は「人間関係リセット症候群」になる理由・原因について詳しく見ていきましょう。

この人間関係リセット症候群というのは主に、心のストレスから来ている場合がほとんどで、そのストレスは「周囲に居る人からの自分への評価・印象・接し方」などが原因に見られています。

基本的には心因性の疾患・症状などと言われがちなこの「人間関係リセット症候群」ですが、その心理にはそれだけはなく、「自分の人生をさらに冒険してみたい」といった〝人生の新規開拓〟を期待する意欲も見られたりします。

・周囲の人からの評価に嫌気が差したから

・周囲の人の自分に対する期待のようなものにウンザリしたから

・それまでとは違う、新しい人間関係が(単純に)欲しくなったから

・アニメや漫画、映画やドラマで観たような、自分の理想的な友人が欲しくなったから

・自分が周囲の人から何となく嫌われている(避けられてる)ような気がしたから

・周囲の環境と自分の心境とが合わない

・周囲の人と関係を持つ事に疲れた

・気分が落ち着くまで1人になりたい

・自分が必要とされていない感じがしたから

・一度しか無い人生だから、自分の理想的な人間関係をどうしても作っておきたい

・(両親に対して)自分と他の人とを比べるから

・(伴侶に対して)気持ちや考え方、調子を合わせる事に疲れたから

他にもありますが、だいたいこんな疲労感・理想通りに行かない感が強い引き金になっている場合が多く、とにかく「もう一度やり直せば上手く行くんじゃないか?」という気持ちが大きく膨らんできます。

中には「自分の人生なのだから、その一度しか無い人生を思い切り謳歌したい(理想通りに設計したい)」と思って人間関係リセット症候群になってしまう人も居ますが、結果的には同じような症状になります。

ただ、人間関係リセット症候群になってしまうまでの経過には、千差万別でいろいろなルートがあるとい事だけ覚えておきましょう。



人間関係リセット症候群になりやすい人の特徴とは?

では、人間関係リセット症候群になりやすい人の特徴は一体どんな性質なのでしょう?

・何事も理想通りに行かなくては気が済まない(完璧主義)

・自己主張が苦手

・人間関係そのものが苦手

・人間関係に理想を求めすぎる

・アニメや漫画が大好き(その世界にのめり込みやすい)

・映画やドラマと現実を混同しやすい(その世界を現実でも味わいたい思いが強い)

・優しい

・人間関係を作る事に本気になれない

・他人からの評価に敏感

・誰かに裏切られる事が大嫌い(かなり落ち込んでしまう)

・心が傷つきやすい

・ニートを正当化したい場合がある

・引きこもりになりがち

・アウトドアよりインドア

・ゲームが好き

・こらえ性が無い(根気が無い)

・理想がかなり高いところにある

 

だいたいこんな感じですが、この場合は主に2パターンの理由があります。

1つ目は、心根が優しすぎるので、ちょっとした人への配慮も大げさに捉えてしまい、それが理由で人間関係そのものに疲れやすくなる。

2つ目は、何にでも完璧主義を求めやすく、さらに「現実での環境・状況をこうしておきたい」という理想がかなり高いため、その理想が叶わない場合はひどく落ち込んでしまう。

主にこの2つの傾向が心の中で葛藤し、両者ともになかなか折り合う事が少ないため、その葛藤が続けば続く程、自滅型の形で疲れてしまうといったケースが多いようです。

そして「こんなに付かれるくらいなら、これまでの人間関係を一層して、もう少し快適に居られる関係に作り直してみたい」と言う思いが先行する例も見られます。

理想を諦め切れないことが大きな原因

「人間関係リセット症候群」についてさらに突っ込んで詳細に追究してみる場合、この「理想を諦め切れない姿勢」というのが大きなネック・引き金になっている例も見られます。

この例はたとえば、友人と持つ世界観や、結婚観に現れます。

自分が持つべき親友像を考え続ける上で、ついアニメや漫画で見たような〝理想的な親友観〟、またドラマや映画で観たような〝切磋琢磨し合える、厚い絆で繋がれた親友像〟を想定したりします。

そして、そうした自分の理想通りの「親友像」が現実で得られなかった場合にひどく落ち込んでしまい、「どうせこの世のどこを探したってそんな親友見付からない…」と自分で諦めてしまい、「それなら初めから友人なんか要らない」となってしまいます。

これは先述の〝完璧主義〟的な想いがそうさせている場合が多く、「自分が持つべき親友像」というのを思惑通りに・理想通りの形で獲得しなければ…という、一種の義務感のようなものが強く働いているのです。

次に結婚観ですが、この場合も似たような傾向に見られます。

とくに「人間関係リセット症候群」に陥りやすい人というのは(男女を問わず)、〝運命的な出会いによって引き合う2人〟という、メルヘンで見るようなキラキラしたイメージを持っているものです。

その姿勢を背景にして、「一緒になる人と自分はいつでも支え合い、愛し合える人だ」とこの場合も勝手に決めてしまう傾向が強まり、そういう人がいつまでも現れない場合はかなり落胆します。

そして「そんな落胆をするくらいなら…」と辛くなってしまい、たとえ現在の自分に特定の恋人・伴侶が居る場合でも、その相手を「居ない者」として扱う事さえあります。

このように、「人間関係リセット症候群」に陥りやすい人の本当の心理では、単純に「周囲の人からの期待が大き過ぎるから」や「疲れたから」、また「もう一度自分の人生をやり直したい」などといった単調なものとは限らないのです。

その心理の根底には、「自分がこうしておかないと気が済まないから!」という強いワガママ・完璧主義・理想主義の発想が原動力になっている場合が多く見られます。

その理想を叶えるためには〝周囲の友人・知人・恋人・伴侶でも断ち切ってしまう…!〟という、(一般的に見て)強靭な精神力がそうさせている場合も多々あります。



「自分の連絡先」を消される事は嫌がる?

基本的に「人間関係リセット症候群」になってしまった人は、それまでの人間関係をすべて一掃したいという気持ちが強く出るため、お互いの連絡先を消去する事には何のためらいもありません。

ですが、場合によっては「自分の連絡先を相手に消去される事」をひどく嫌がる人も居ます。

この場合は主に、まだその相手に対してそれなりの未練が残っている場合や、本当にその相手との交流関係を遮断してしまった場合、自分にとっての(何らかの)利益がなくなることを躊躇する心理によります。

・過去に一度、好きになった相手

・過去に一度でも親友で居てくれた相手

・自分から興味を持った相手

・両親

・恋人

・伴侶

・恩師や特別の関係にあった相手

 

基本的にこれら7点に当てはまる相手とその後の関係を断とうとした場合、やはりどうしても躊躇してしまう思いが見られる事があります。

これは普通に人間関係を持つ上で「大切な相手」「かけがえのない相手」と見た人に持つ特別な感情によるところが多く、少なくとも自分を支えてくれた相手に対する謝意の念が強く残っていることが理由になります。

ですから「人間関係リセット症候群」になったからと言って、誰とでも簡単に関係を断てるわけではありません。

まとめ

「人間関係リセット症候群」というのは、実はほとんどの人が持っている概念になります。

人間関係に疲れを覚えるのは誰にでもあることで、そういう場合に心にやってくる気持ちや考え方が、ふとした場合にこの「人間関係リセット症候群」をもたらすことがあります。

会社や地域のコミュニティ、友人関係、恋人との関係、家族関係などを含め、すべて大小を問わなければ「組織関係」での人間関係になります。

「組織」というのは、そこに居るすべての人が共存できるよう、一定のルールを守る必要があります。

そしてそのルールの中に、単に人間関係に疲れてしまう気持ちや、また他人から受ける評価、その評価に対する反発の精神などが含まれます。

なので、誰でも「人間関係リセット症候群」に陥ってしまうきっかけを持っているもので、「人間関係をリセットして、もう一度、理想的な人間関係を作り上げたい」とする心情は、場合によっては簡単にやってきてしまうものなのです。

ですが、「石の上にも三年」や「継続は力なり」などのことわざにもあるように、人間関係を作る事も〝継続していくこと〟にこそ土台が生まれ、そこで新しく育める対人関係が芽生えるものです。

この場合は根気や、多少の事にはこらえる力が必要ですが、とにかく「自分と周囲との関係のあり方・持ち方」をもう一度冷静に捉えることが大切になるでしょう。



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