今回は「PTSD」に焦点を当ててみて、その際に見られるフラッシュバックの症状やその特徴、またPTSDへの対処法についてご紹介していきます。
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PTBとは?どんな症状や特徴?
PTSDというのはいわゆる「心的外傷後ストレス障害」というもので、心の中で消化しきれない程の膨大なストレスや障害を受けることによって陥る、精神疾患の類に含まれます。
大事故や事件に巻き込まれたり、あるいは幼少期に受けた心の傷がもとでなってしまう事も普通にあるため、PTSDは非常に多くの人に身近な問題ともなるでしょう。
今回はそのPTSDがどんなものかを考える上で、その症状をできるだけ手っ取り早く治せる方法についてご紹介していきますので、ぜひご参考にしてみて下さい。
PTSDの特徴
まずは「PTSD」そのものについて見ていきましょう。
PTSDというのは冒頭でご紹介しましたように「心的外傷後ストレス障害」という心的ストレス性の疾患となり、これは多くの場合「直しきれない心の病」としてピックアップされます。
何か身近で出来事や事件が起きた時、その出来事・事件から受ける心のショックがあまりに大きかったりショッキングなものであった場合、そのショックがそのまま心に居残る形でその人の思考や神経を左右するようになります。
普通の人ならまったく怖がらない事でも異常に恐怖感を覚えてしまったり、あるいは公共の乗り物に乗れなくなったり、人混みに出て行くことが身体的に苦しくなってしまったりし、日常生活に支障が出る程の状態になってしまいます。
よく「パニック障害」と混同されがちなこのPTSDですが、それでも症状はよく似た部分もあり、パニック障害の場合でも過呼吸によって身体的疲労を覚え、それがもとで他の人なら出来る事でも出来なくなってしまう場合があります。
つまり、ある時に受けたショッキングな出来事によってその出来事がフラッシュバックとなり、そのショックを受けた時と同じような状況・環境に居る事に耐えられなくなる状態を指して言われるのがPTSDです。
PTSDによるフラッシュバックの症状とは?
次に「PTSDによるフラッシュバックの症状」について少し見ておきましょう。
先述でも少しご紹介しましたが、このフラッシュバックというのは「過去に受けたショッキングな出来事・事件」などが理由になります。
そのショックを受けた時と同じような環境を味わってしまうとそれだけで「その時の悲しい経験・大きいなショック」が甦って来ることを指します。
たとえば、普通に電車に乗っていてその電車が大事故を起こしてしまった場合、その車両に乗り合わせた自分の生命を脅かす程の危機的状況を味わってしまったら、それだけで「もう電車には二度と乗りたくない、同じような経験をしたくないから…」となります。
この「同じような経験を二度としたくないから」という気持ちが強ければ強いほど、心身はその拒絶を非常に大きな注意事項として心に抱え込んでしまい、いつでもその人にそのショッキングな出来事を思い出させる心境を与えてきます。
これが「PTSDによるフラッシュバック」の非常に大きな特徴で、つまり「心身がそのショッキングな出来事が生命を脅かすほどの危機」として掲げ、その事に注目させ続ける傾向を持ってしまうのです。
こうなると、ちょっとやそっとの事では忘れることが出来ず、絶えずそのショッキングな出来事が日常生活の中でも起こるような錯覚を受けてしまいます。
この「錯覚」が実はフラッシュバックの正体で、何でもない日常の光景でも「自分でその日常の中に危機的状況を植え込んでしまう結果」となるのです。
フラッシュバックへの対処法
さて、ここから今回のメインテーマに入っていきましょう。
では、どうすればその「フラッシュバック」を上手く回避する事が出来るのでしょうか?
まずこの回避法には以下の方法がよくあげられます。
・気分転換を頻繁に取り入れておき思い出さないようにする
・そのフラッシュバックによる嫌な出来事とじっくり向き合ってみる
・精神カウンセリングを受ける(服薬療法も有効)
・何かの特技や趣味によって自分に自信を持たせる
・他のフラッシュバックを持つ人と友達になる
・同じようなフラッシュバック体験を持つ人に相談する
・自分が悩んでいる事を日記に書く(誰かに告白する気持ちで)
・フラッシュバックになったきっかけの場所へ行かない
・フラッシュバックになったきっかけの場所へ何度も行って自分を馴らす
・世の中にはもっと大変な環境にある人が居る事を知る
・時間を置く(無理に対処・回避しようとしない)
・自宅ワークなどをして自宅で自立できるようにする(環境設定)
ざっとあげればこんな感じです。
もうお気づきかもしれませんが、このフラッシュバックの対処法というのは表裏一体のもので、「(自分を)そのフラッシュバックから完全に回避させるか、慣れさせる」という方法が効果的になります。
この場合、どちらの方法に自分が見合っているかをまず見極め、無理のない方法を取るのがベターになります。
時間薬が最も有効ともされる
先述の続きになりますが、PTSDによるフラッシュバックへの対処法として、この「時間薬による対処法」が最も有効的とされるケースがあります。
PTSDのセルフチェックリスト!
・いつまで経っても良い対処法が得られない
・フラッシュバックの事を考えれば考えるほど辛くなる
・誰にも相談できない環境にある
・誰にも相談したくない(どうしても相談できる気分になれない)
・1人で居るほうが今はいい
・とにかく今は家にこもって居たい
・今は穏やかな生活を取り戻す事だけを考えたい
・どうやっても解決できない
こんな気持ち・状態になった場合には、まず時間を置いて自分を見つめ直し、その経過によって成長する心の状態を待ってみるのが有効な方法とされます。
人の心というのは、無理な方法で対処しようとすれば、その分だけ治りが遅くなってしまうものです。
無理な方法というのは心身のどこかに負担を掛けてしまうものなので、それによって(解消法を無理に考えることによって)余計に状態が悪化してしまう事もあります。
そのような状態にならないよう事前策を取ることも大切なので、まずは無理のない方法をもって対処法・解決法を考えていきましょう。
まとめ
今回は「PTSDによるフラッシュバックへの対処法」をメインにし、いろいろな対処法や、対処法を考える場合の注意点などについてご紹介してきました。
PTSDというのは心の大きな傷が理由になるもので、自分で対処・解決しようとしても簡単に解決するものではありません。
その解決にはどうしても時間が必要な場合もあり、とにかく焦らずにその状態と向き合うことが大切になります。
ですが、PTSDによる心の傷・フラッシュバックというのは必ず治るものなので、まずはそれほど深刻に考えないようにする事が大切です。
心をできるだけ大らかに持っておき、時間をかけてでも、ゆっくり治していくスタミナを持つことがまず大切になるでしょう。
このPTSDで悩んでいる人は結構多く、あるいは「自分がPTSDであること」「PTSD予備軍にあること」に気づかないで生活している人もたくさん居ると言われます。
今回ご紹介しましたパニック障害をはじめ、適応障害や不安障害、躁鬱症や他のあらゆる心の症状にある場合でも、やはりこのPTSDに近い感覚を受けてしまうことがあります。
しかしこれらの心の問題も必ず治るもので、そのためには治すための適切な環境設定をしておく必要があります。
焦らずに対処し、とにかく自分の快適な生活を取り戻す事だけを考えてみましょう。
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