皆さんこんにちは、今回は「完璧主義の子供の治し方は?対処法とイライラしない扱い方は?」と題して、完璧主義の子供にこそ見られる行動の特徴や、そこで生まれるイライラ感への対処法などをご紹介していきます。
現代ではこの「完璧主義の子供」がかなり増えてきたと言われます。その理由は、ワンクリックであらゆる事ができるようになり、便利なツールがあふれる程に現れていることに原因があります。
今回はその世情・背景の辺りにも注目しながら、その場合の完璧主義の子供への接し方・治し方、また対処法のコツなどについてご紹介します。
ぜひご参考に!
Contents
子供が持つ完璧主義ってどんなもの?
まず「完璧主義の子供」というのは、どんな子供の事を言うのでしょう?
完璧主義の子供に見られる大きな特徴として、まず「勝ち負けにこだわる」「すぐ感情的になる」「すべての事が自分の思い通り・理想通りに進まなければ気が済まない」などがあります。
とくに勝負事にこだわる面が非常に強い場合があり、そのために自分を洗練していき、必ず〝誰にも負けない状態〟になることを切望するようにもなります。
この場合の「完璧主義」というのは、つまり「自分の理想を叶えるための完璧主義」となり、いわゆる完璧主義の意味合いとは少し違う部分もあります。
通常の完璧主義の意味では「他人のためにも物事の完璧さを求め、たとえば政治や法律の制定などにおいて、すべての人が平和の中で充実して暮らせること」を願う主義も含まれます。
ですがこの「完璧主義の子供」に見られる完璧主義では、主に「自分のために完璧さ」を求める傾向が遥かに強まるため、他人を差し置いてでも自分の理想的な完璧を求めるといった、やや自己中心的な感覚が備わります。
1つの失敗ですべて終わったと思い込む
また完璧主義の子供によくある例として、「1つの物事にこだわり過ぎて、その物事に何らかの失敗をしてしまった場合、他の物事についても同じく失敗した…」と思い込んでしまう傾向が見られます。
たとえばこの傾向は、学校のテストなんかでもよく見られます。
国語、算数、理科、社会がすべて90点台で喜んでいた場合でも、英語が50点だった場合は他の科目もすべて「50点程度のもの」と決め込んでしまう姿勢になります。
ゲームにしてもそうです。
10個の面(ダンジョン)があったとして、そのうちの9個の面をクリアできた(成功した)と思っていても、たった1面が思うようにクリアできなかっただけで、他のすべての面も〝自分はクリアしていない…〟と思い込んでしまう結果になります。
このように、「1つの物事にこだわり過ぎて他の物事が見えなくなる」という傾向が強いため、日常の物事でも客観的・冷静に見ることができない状態が多々見られます。
頭ではわかってるけど感情が受け付けない
完璧主義の子供の根本的な心理面の状態です。
完璧主義の子供にしても先述のような行動を取っている時、「自分がなぜ落ち込んでいるのか」「どうして泣いてしまうのか」「なんでこんな焦っているのか・怒っているのか」についてよくわかっています。
ですが、感情が爆発する形でその理解を受け付けないため、理解している分、かえってさらに憤慨してしまう状態になってしまいます。
そしてこの「頭ではわかってるけど感情が受け付けない」という特徴が、完璧主義の子供の治し方・対処法に非常に大きな影響を持つようになります。
つまりこの「頭でわかってる」という部分をさらに引き伸ばしておき、それを子供に突き付け、子供が自ら納得できるような対処法が求められるのです。
完璧主義の子供の治し方
さて今回のメインテーマに入っていきましょう。
完璧主義の子供というのは、一体どのように接し、治していけば良いのでしょうか?
まず大切なのはいわゆる「セルフコントロール」というもので、その子供が自分で自分の感情をコントロールし、頭ではわかっているその理解につなげることが大事になります。
このセルフコントロール能力を引き伸ばしていくためには、多少の荒治療も必要になります。
・客観的把握の力を身に付けさせる
・1つ1つの物事を論理立てて説明する(事実を確認させるため)
・他の子供の状況を確認させる
・視野を広げさせる
・いろいろな感動できる本や映画を鑑賞させる
・とりあえずはしたいようにさせておく(一定期間)
・達成できた事をじっくり見つめさせておく
・過程と結果をその子供自身に考えさせる
・結果と評価について子供自身に考えさせる
・一般的な評価のあり方を教えておく
・全体把握の力を養わせる
・自分のゴール設定を低くさせる
・そのゴールを獲得しても、とくに報酬が無いことをわからせる
・昔の偉人の事を調べさせる(あこがれの人がたくさん居ればさらにベター)
・いろいろな所へ出かける
・いろいろな国へ旅行してみる(価値観を養うため)
・わざと出来ない事ばかりをノルマとして課し、自分の非力を思い知らせる
・1つの物事をあきらめる能力を身に付けさせる
他にもたくさんあげられますが、完璧主義の子供の治し方で目立って効果的なのは、だいたいこれらの方法になります。
この中でとくに大事な点は、「その子供の価値観を多様化させる事」「自分の非力さを思わせる事」「客観的な論理能力を身に付けさせる事」などで、とにかく自分1人で何もかもができるとは思わせないようにすることです。
その上で、子供自身の納得が必要になります。
親がイライラしないで子供に接することの大切さ
完璧主義の子供を持つ親の多くは、とりわけその幼少児から英才教育をはじめとする〝教育熱心〟な点が特徴として取り上げられやすく、その影響で子供も感化されてしまい、「完璧主義の子供」と呼ばれるまでになったりします。
子供は産まれた時点では純粋な状態にあるため、その後の育て方によって、さまざまな状態・条件を持つ子供に育っていきます。
なので、完璧主義の子供と言ってもその根本・土台は産まれてからそれまでの育て方そのものにあり、その状態を悲観する場合は親の責任も問われるものになります。
子供がそのように育ったのは「自分の責任でもある」と親がまず心に言い聞かせておき、とにかく子供と真摯に向き合い、その向き合う時間をなるべく多く取るようにしましょう。
そして先述の「完璧主義の子供の治し方」の章でご紹介しましたチェック項目を守る上で、子供が1つずつできるようになるのを根気よく、優しく見守っていくことが大切です。
ですがただ優しく見守るだけはなく、クリアできない点はクリアできるまで一緒に挑戦し、多少の厳しさをもって取り組むことも重要です。
どんな場合でも、焦ってはいけません。
子供は自分なりにその物事に対して、自分なりの対処法を考えるものです。
その時間は個人差によって変わるため、〝遅い〟からと言って匙を投げるのは論外の行動になります。
「一緒に治していく」「一緒に1つ1つのノルマ(項目)をクリアしていく」という姿勢をいつでも持つようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
完璧主義の子供というのは主に「生活環境によってそうなっている」というのがほとんどで、その生活環境を改善することによって、自然に完璧主義の特徴は緩和されていきます。
完璧主義にも良いところはあり、「何事も自分が納得するまで続ける」といった根気を養ってくれる側面もあるため、悪い面ばかりではもちろんありません。
なので、その子供の良い面もちゃんと見付けて認めてやり、その良い側面をさらに引き伸ばす形で成長を見守っていくことが大切です。
イライラしないで対処する・完璧主義の特徴を把握する、というのはなかなか難しいものですが、気持ちを大らかに持つことで必ずクリアできるでしょう。
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