怒りの感情が強い人! 怒りやイライラをコントロール・抑える訓練方法は?

今回は「怒りの感情が強い人」に焦点を当て、その際に必要となる〝怒りやイライラをコントロール・抑える訓練方法〟について少し具体的にお伝えしてみたいと思います。

「怒りの感情が強い人」というのは最近とくに増えてきたなどと言われ、その大きな理由は〝人がワガママになった〟〝自己中になった〟などという人間関係の世情に見られる、人間付き合いそのものの移り変わりに見られます。

けれど、そのように移り変わった理由もその背景にはちゃんとあり、これは現代までに積み上げてきた日本全体の歴史的経験に大きな原因があるようです。

目次

すぐカッとなるのはなぜ?

まずは、人間の怒りのコントロールそのものについて見ていきましょう。

人というのは、何の理由もなく、いきなり怒るものではありません。

その怒りには必ず理由があり、その理由がその人の感情を揺さぶって怒らせています。

その「怒る理由」というのは大きく分けて2パターンあります。

1つ目は衝動的な怒りで、2つ目はストック型の怒りです。

衝動的な怒りの特徴

・いきなり殴られて怒る(その際の痛みや驚きが原因)

・売り言葉に買い言葉といった調子に怒る(反射的に怒る)

・見たり聞いたり感じたりした光景が不快なものだったため怒る

・自分のテリトリーを侵されたから怒る

・人格的に否定されたと感じて怒る

ストック型の(積もった)怒りの特徴

・それまでの経験により怒りの感情が爆発する

・それまで相手に我慢してきたが耐え切れなくなった

・それまでは耐えられていたものが、その日に限って耐えられなくなった

・精神的に追い詰められていった

・人格を否定されたような感覚を継続的に持たされたから

ざっとあげればこんな感じです。

「衝動的な怒り」の場合は主に〝物理的な理由〟によって怒ることがメインとなり、いわゆる反射的・反動的にその場で怒りをあらわにする…といった感じになります。

●もう1つの「ストック型の怒り」というのは、それまでの継続的な経験の積み立てによって怒る形になり、それまで我慢してたけどもう我慢できない・その日に限って大きく傷付いて怒る…という感じになります。

怒りの感情が強い人の特徴

さて、ここからメインテーマに入っていきましょう。

「怒りの感情が強い人の特徴」とは一体どのようなものでしょうか?

一般的に見て、この特徴には以下のようなものがあげられます。

・普段、プライベートや会社などで嫌なことをずっと我慢している

・やりたい事が出来ていない

・何らかのコンプレックスがある(そのコンプレックスが強い)

・基本的にワガママ(そのワガママを助長させる環境で育ってきた)

・食生活がバラバラ

・昼夜逆転が長い

・心身的な疾患を持っている

・何らかの目的がいまだに達成されていない(それが常に気になっている)

・何らかの出来事への未練をずっと引きずっている

・理想的な生活が出来ていない

・基本的に臆病

・傷付けられることをひどく怖がっている

・体裁を異常に気にする

・将来的な不安がある

・不眠や浅眠の状態が長く続いている

こんな感じですが、この中でもとくに注目すべき点は「嫌なことをずっと我慢している」という点と、「基本的に臆病」という点です。

あるアメリカの研究論文に、「生き物は総じて臆病である」とした生物学における提唱があり、これは主に動物だけでなく、人間にもその習性が根付いていることを述べています。

つまり、人は総じて臆病な動物(生き物)なので、その臆病を隠す形で怒りの感情を表し、その怒りをもって臆病な自分をマヒさせている…といった感じになります。

この臆病の原因になるのが、「傷付けられることをひどく怖がっている」という特徴にまず結び付き、さらにその臆病によって縮こまった生活になってしまうことで、理想的な生活環境が得られていないという事になります。



怒りやイライラを抑えてコントロールする方法とは?

今回のもう1つのメインテーマです。

先述でご紹介しました「怒りの感情が強い人の特徴」を踏まえた上で、その怒りの感情というのはどうやって抑え、上手くコントロールすることができるのでしょうか?

まず1つ目の方法としてあげられるのが、「自分が熱中できる趣味や仕事を見付けること」です。

これは何でもかまいません。

とにかく〝怒りやイライラを忘れさせてくれる趣味・仕事〟を自分で見付けておき、それに生涯をかけて没頭できる程の状況設定・環境設定をしてみることが大切です。

何かに没頭している時の人の心というのは、もし細かいことで怒っていたり、また抑えられる喜怒哀楽の感情であればすんなり鎮めることができます。

つまり感情を上手く(理想の形に)コントロールすることが可能になり、それによってたとえ怒っている場合でも、その怒り・イライラを忘れることが出来るのです。

怒りの感情をはじめ、人が持つ感情・感覚というのは、「頭・心でそう感じなければそれは大したことではなくなる」という特徴を持っています。

これは普段、私たちが味わう身体的な感覚で言っても同じことです。

たとえば、こけて体のどこかの部分をすりむいたとします。

でもその時にもっと大きな出来事があった場合、また感情を大きく揺さぶられる状況にあった場合には、そのすりむいたことによる痛みは大したことありません。

これはよく戦地などで言われることですが、生きるか死ぬかの瀬戸際で、敵軍から必死に逃げ惑う時、たとえば敵兵から撃たれて足や手をケガしていたとしても、それに気付かないくらい「とにかく逃げる事に必死の状態」になります。

このように怒りの感情にしても、その怒りを忘れさせてくれる程の大きな出来事・目標などが別にある場合、その怒りの状態は自然に鎮静され、大した事ではなくなります。

日常生活で怒りを抑える実践的な方法

先述の続きとなります。

怒りの抑え方について先述しましたように、とにかく抑えたい気持ちや感覚をどのようにしてコントロールするかについては、それに取って代われる別の〝大きな出来事・目標〟を持つ事が勧められます。

この場合の人の心理的作用としては、「頭・心がそれを怒りと感じさせない」という働きを持っており、それによって怒りの感情が「コントロールされる」と言うより「沈静化」される形でなくなっていきます。

ですが、さすがに日常生活においては、戦地での銃弾から逃げ回ったり、怒りの感情を忘れさせてくれる程の大きな出来事・目標など、そうあるものではありません。

なのでこの場合、「怒りの感情を覚えさせる物事」そのものをもう一度深く見つめ直し、それが本当に自分を怒らせる物事かどうかを見極めることが大切になります。

物理的な理由(殴られたり罵倒されたり)で怒ってしまうのは仕方の無いことですが、ストック型の怒り・継続的な怒りのボルテージを鎮静させる場合は、この方法がかなり有効になるでしょう。

・怒りをもたらす人が居る場合、その人の良い側面も同時に確認しておく

 

・自分の生涯の趣味に出来るものを見つけ出す(出来るだけたくさん)

 

・自分が没頭できる物事を探す(趣味でも仕事でもOK)

 

・気の合う仲間を探す(友人関係を広げることで心にゆとりが出来る)

 

・自分自身の信念を持ってみる

 

・少し人との距離を空けてみる(冷静になるのを待つ)

 

・コンプレックスがある場合、そのコンプレックスを払拭できる方法をまず考える

 

・コンプレックスがある場合、それが本当にコンプレックスになる価値があるかどうかを考える

 

・日記を付ける(フラストレーションを吐き出すパレットにする)

 

・自分の居場所を出来るだけ多く持つ

とりあえず、その時の自分の気の赴くままに方法を考えてみる事が大切です。

この中でとくにおすすめされるのが「趣味を持つ事」と「自分自身の信念をもつ事」、さらに「人との距離を空けてみる事」で、自分の心に余裕を与え、新鮮な空気を吸わせてあげることが必要になるでしょう。

怒りの感情を継続的に覚えてしまうというのは、息継ぎする間も無く、常にそのイヤな感覚をもたらす空間・毎日の連続にある状態となります。

心身を休ませてあげる事が何より先決で、そのために趣味を持ってそれを楽しむ事、別の価値観を見付けてみる事、そして人の輪から少し離れてみて、冷静に自分の気持ち・状態を見直してあげることが重要になります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は「怒りの感情が強い人」の特徴をはじめ、その怒りの感情をコントロールする方法・鎮静させるコツと訓練方法についてご紹介してきました。

怒りというのは誰でも持つもので、それはどんなに心を静める訓練していても不意に大きく成長してしまうことがあります。

そのため、まずはその怒りを鎮静させるための状況・環境設定をしておくことが大切になり、常にナチュラルな姿勢をもって自分を大事にできる空間・自分の人生を楽しめる生活土台を作ることが勧められます。

ずっとフラストレーションを溜めたままでは、誰でも心身がまいってしまいます。

なので、その落胆や怒りの感情といったものを吐き出せる場所を設けておくことが大事で、そのために役立つものが〝怒りの感情を忘れさせてくれる目標〟です。

自分の人生を当たり前に楽しめる方法を探すためにも、まずは〝生き甲斐にもなる趣味〟を持つ事から始めてみましょう。

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